
最近、「マ・メール」が破産したというニュースを目にしました。
「FENDI」「EMPORIO ARMANI」「CHLOÉ」など、名だたる海外ブランドの子供服を扱い、百貨店や高級ホテル内に店舗を構えていたあのマ・メールです。
華やかなブランドイメージを持ち、多くの人の記憶に残っている会社だったと思います。
インポートビジネスの本質は「不安定さ」

私たちも、イタリアからのインポートを軸に紳士服の販売を行っています。
だからこそ、マ・メールの破産は他人事ではありません。
インポートビジネスは華やかに見えます。
でも実際は、在庫リスク・利益率・為替の変動といった、自分ではコントロールできない要素が非常に多い世界です。
どんなビジネスにもリスクはありますが、インポートは特に「身の丈以上」に手を広げると、一気に崩れやすい、繊細なビジネスだと思っています。
そして、借入に頼った拡大路線では続かない。
これは、これまでのインポート業界の歴史が証明しています。
歴史が示す“退場”の現実
たとえば、かつてインポートの象徴だった「サンモトヤマ」。銀座を代表する名店でしたが、2020年に自己破産。
バーニーズ ニューヨークの日本法人も、同じ年に民事再生法の適用を申請しました(現在は別資本で限定的に営業中)。
他にも、百貨店や路面で存在感を放っていた多くのセレクトショップが、表舞台から消えていきました。
その一方で、ビームスやユナイテッドアローズといった大手は生き残っています。
彼らは、かつてはインポート中心でしたが、現在は利益率の高いオリジナル商品を増やす戦略を取り、安定的な経営基盤を築いています。
それが、いまや多くのセレクトショップが目指す「成功法」となっています。
インポート一本で生き残るために
でも私たちは、「イタリアインポート1本」でやっていくと決めています。
好きだから。
イタリアの空気、人の温度、モノづくりの哲学。すべてが詰まった洋服に惚れ込んだからです。
でも、「好き」だけでは経営は成り立たないのも事実です。
夢やロマンだけでなく、現実とも向き合いながら、地に足のついた経営をしていくことが必要です。
好きを貫くために、地に足をつけた経営
私は、オリジナル商品を作って利益率を上げるという「王道」を選びません。
なぜなら、私がやりたいのは“服づくり”ではなく、“イタリア服の文化を届けること”だから。
経営者としての視点で見れば、これはリスクのある選択。
だからこそ、背伸びせず、地に足をつけてリスクを減らす経営を徹底する。
「拡大」ではなく「継続」を目指す。
浮かれない。無理をしない。
イタリアに魅せられたスタッフが「好き」を貫いて働けるように、私は経営者としての責任を果たしたいと思っています。
好きなことをして生きることの本質― 誰かの正解ではなく、自分の好きで進む
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