
昨日の試合で、井上尚弥はまた一つ、歴史を塗り替えた。
世界戦通算23勝すべてKO勝利。
これは、77年ぶりに更新された世界記録だという。
けれど、彼は以前からこう語っている。
「記録を作るためにやってきたわけじゃない。
一戦一戦、目の前の相手に全力で向き合ってきただけ。」
その言葉に、静かな説得力を感じた。
彼のキャリアは、“記録のため”ではなく、その日その日の「やるべきこと」と本気で向き合ってきた積み重ねなのだ。
そんな姿を見て、ふとよみがえった記憶がある。
2014年、ソチオリンピック。
浅田真央さんが、ショート16位という厳しい状況から挑んだフリーの演技。

滑り終えたあと、彼女はリンクの上で涙を流した。
それは、勝ち負けや点数のためではない。
自分の信念に正面から向き合い、すべてを出しきった人だけが流せる涙だったように思う。
その翌朝、当時の職場で上司が私にこう言った。
「仕事で、あんなふうに涙することってないよね。」
その言葉が、今でも心に引っかかっている。
本当にそうだろうか。
本気で向き合えば、仕事だって心を震わせるものになる。
涙が出るくらい、悔しさも、喜びも、本気で感じられるはずだ。
だから私は、アパレルという道を選んだ。
自分が、人生をかけて本気で向き合えるものだったから。
そして改めて思う。
目の前の“好きなこと”に、本気で向き合うこと。
そして、それを地道に積み重ねていくこと。
それが、人の心を動かす。
大切なのは、どれだけ誠実に、今日の一歩に向き合えるかだ。
井上尚弥の記録も、
浅田真央の涙も、
すべては“本気”で生きてきた証だ。
私も、自分の選んだこの仕事の中で、
結果ではなく、姿勢で語れるような人間でありたい。
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[…] 記録は“結果”にすぎない──積み重ねてきた先にある強さ。 […]